読み込み中...

0 ヵ所 あなたの近くで見つかりました

    クラスを検索する

    クラス一覧
    地図に戻る

    該当する結果がありません

    該当する結果がありません。ヒント:一番近い都市名で検索してください。

    調査/研究

    今すぐ実践!座りっぱなしの習慣を改善する方法

    長時間の座りっぱなしによるリスクを軽減するために、最も即効性があり効果的な方法が最近の調査で明らかになりました。「より多く動くことで、より生活が良くなる」ことについて、新たな知見を紹介します。

    エマ・ホーガン

    この記事で学べること:

    • 5分間で血糖値を下げる方法
    • 毎日の早歩きは心臓病のリスクを軽減する
    • 動くことはメディテーションよりメンタルヘルスに効果的
    • 動くことは脳を活性化させる
    • 身体的活動は遺伝子にも影響を与える
    • コロナ後遺症と運動の相関性

    座りっぱなしの生活習慣を元に戻すための手っ取り早い方法

    一日中デスクに張り付いていませんか?近年科学者たちは、座っていがちなオフィスでの8時間を解消するためのさまざまな方法をテストしました。最小限の活動量で座りっぱなしを改善する方法を掘り下げることを使命に、研究者たちは30分ごとに5分間の軽い散歩をすることが血糖値を下げるのに有効であると導き出しました。この短いながらも一定の間隔ごとの活動は、食後の血糖値の上昇を60%近く抑え、血圧を4~5ポイント低下させました(たった1分間の軽いウォーキングでも血圧は低下すると研究者は指摘します)。また、この定期的な短時間のウォーキングは、精神面でのメリットももたらしました。研究参加者は1時間に1~2回歩くと、疲労感が軽減され、エネルギーが増し、気分が良くなったと報告しています。

    30分ごとに5分間の軽いウォーキングをするだけで、血糖値の上昇を抑えることができる。

    別の研究では、1日に500歩でも余分に歩くと、心臓の健康が改善されることが明らかになっています。450人の高齢者を3年以上追跡調査したところ、1日500歩(約400メートル分の歩行に相当)増えるごとに、心臓病のリスクが14%低下することがわかりました。

    1日11分の運動で十分?

    毎日11分間の早歩き(週75分の中強度の運動に相当)は、心臓病、脳卒中、多くの癌のリスクを軽減するのに十分な運動であるかもしれません。この発見は、ケンブリッジ大学の研究者が、94の大規模コホート(観察)研究から3000万人以上の参加者を対象に、196の査読付き論文の結果を検討し、この種のものとしては最大の分析を行った結果得られたものです。研究者によると、もしすべての人がこの少量の日常的な運動(週75分の中強度の運動に相当)を行えば、10人に1人の早期死亡を防ぐことができるそうです。この量を2倍にして、推奨される週150分の運動をすれば、6人に1人の早期死亡を防ぐことも可能に。ダンスやサイクリング、テニス、子供と積極的に遊ぶことなども、よりアクティブに活動するための優れた方法だといいます。

    動くことは、メディテーションよりもメンタルヘルスに効果的

    オーストラリアの研究者は最近、うつ病、不安、ストレスの管理に関して、身体的活動を優先することの重要性を提起しました。研究者は、97の批評、1039の臨床試験、128,119人の参加者のデータを分析した結果、うつ病の管理において身体的活動はカウンセリングや主な薬よりも1.5倍効果的であることを発見しました。興味深いことに科学者たちは、運動が最も強力な気分転換効果を発揮するのは、新しい習慣を始めてから12週間以内であることを導き出しました。あらゆる種類の運動が有益であった中、短時間および中程度の時間による運動がもっとも効果的であり、強度の高い運動はうつ病と不安の改善により大きな効果を示しました。

    動けば動くほど、脳は活性化する

    より多くの若者に運動をさせることが、注意力をコントロールし、学業成績を向上させる秘訣かもしれません。近年、418人の10代の少女を対象に7日間にわたって加速度計で活動レベルを追跡し、コンピューターで認知機能を測定する調査をした結果、運動量が少ないほど認知機能テストに時間がかかり、その回答も正確でないことがわかりました。世界的に11〜17歳の80%以上が身体的活動ガイドラインを満たしていないことから、運動の習慣化による心身の健康効果そして学力向上のための余地はまだありそうです。

    身体活動は遺伝子にも影響を与える

    代謝性疾患のマーカーは、遺伝だけでは特定できないようです。研究者は、それらが身体活動レベルに強く影響されることを発見しました。70組の一卵性双生児を分析した結果、身体活動量の多い兄弟において代謝性疾患のマーカーが減少していることが判明したのです。科学者らはこの結果から、身体活動と代謝性疾患に関連する分子メカニズムが明らかになり、継続的な運動が遺伝子の動きに影響を与える体内の分子を変化させることを示していると述べています。ワシントン州立大学の生物学者マイケル・スキナー氏は、「運動が肥満症を解消することは知られていますが、後成遺伝学の観点からは運動が多くの細胞タイプに影響を与え、その多くが代謝性疾患に関係しているようだ」と語っています。

    コロナ後遺症と運動不足の相関性

    新型コロナウィルスが大きな話題になることはもうあまりありませんが、専門家は、感染者のうち最大30%は後遺症に苦しみ続ける可能性があると見ています。これは、SARS-CoV-2感染の急性後遺症(PASC)、あるいは単に「ロングコビッド」と呼ばれています。ブラジルの科学者の最近の研究は、ロングコビッドの症状に悩まされる可能性が運動不足に関連していることを示しています。病後6~11カ月に関節や筋肉の痛み、疲労、心的外傷後ストレス、不眠、呼吸困難を経験した人は、運動不足とより高い相関性があることがわかりました。ただ興味深いことに、うつ病や記憶障害、不安、嗅覚・味覚障害などは、運動量とそれほど関連が見られませんでした。