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フィットネストレンド

魅力的なフィットネス体験を実現する8つの方法

メンバーが夢中になれるような体験を提供することで、フィットネス競争が最も激しい時期でも優位に立てます。消費者が通ってくれるかどうかで人気は決まるものですから、彼らがジムをやめられなくするための8つの方法をご紹介します。

ジャック・フィリップス

「選択するのは難しい。上手に選択するのはもっと難しい。そして、選択肢が無限にある世界で上手に選択するのはさらに、難しすぎるほど難しい」

心理学者のバリー・シュワルツ氏は、著書『The Paradox of Choice』やTEDの秀逸な講演でそう語っています。

シュワルツ氏は、無限の選択肢のある世界で消費者が直面する課題を検証していますが、それはジムにも当てはまる問題です。ワークアウト方法の選択肢が増え続ければ、特定のジムが選ばれる可能性はどんどん低くなっていきます。

車庫にあるエクササイズバイク、スマートフォンのフィットネスアプリ、リビングのテレビで見るYouTubeのワークアウトなど、自宅でできるエクササイズの選択肢はかつてないほど増えています。家から出ることなく簡単にワークアウトができるので、わざわざジムに出向くにはそれ相応の理由が必要になります。

では、その解決策は何でしょうか?今はジムの歴史の中で最も競争が激しく、激動の時代かもしれませんが、核となる原則はまだ当てはまります。私たちのビジネスは、何よりもまずモチベーションビジネスです。人々はどこでも運動できますが、それでもモチベーションのためにジムに通うのです。このことを念頭に置き、優れた効果をもたらす刺激的なフィットネス体験を提供することが、会員をリピーターとして維持するために不可欠です。

また、それが新規会員獲得の鍵になる可能性もあります。アーンスト・アンド・ヤングの2022年消費者動向調査によると、42%の消費者が新型コロナ収束後には、思い出に残る体験に今までより支出することを計画しており、ジムはフィットネス施設としてだけでなく、余暇を過ごすための刺激的な場としての劇場、脱出ゲーム、バー、ポップアップなどの体験経済の分野でも大きなシェアを占めるチャンスがあることも見えてきています。

では、消費者が夢中になるような体験を実現するには何が必要なのでしょうか。ここでは、モチベーションを最大化し、ジムへの参加を促進する8つの方法をご紹介します。

1. 魅力的なイベント

ロックダウンで自宅でしかワークアウトができない時期が長かったため、グループで行うライブフィットネス体験への欲求が急上昇しています。2021年版グローバル・フィットネス・レポートによると、ジム会員の3分の2(67%)がグループでのワークアウトを希望しており、ジムでのライブクラスは自宅でのライブストリーム・クラスの約2倍の人気(会員の44%対23%)となっていることが分かりました。

ジムの活気ある姿を見せるにはイベントを開催するのが一番です。フィットネスクラスのライブ感を味わったことがある人なら、それがいかにパワフルでモチベーションの上がる体験かということを証言してくれるでしょう。 ライブクラスはフィットネス体験の最高峰であり続け、そこでこそインストラクターは本領を発揮してつながりを築き、参加者のベストを引き出すからです。このようなコンセプトを活用して、施設を最高の状態でアピールするイベントは、ジムビジネスを成功させるための重要な柱です。

ノースカロライナ州ノースウェスト(米国)のYMCAでは、グループ・フィットネスのロックコンサートを開催し、ダイナミックなイベントを通じて地域住民の関心を集め、売り上げ向上に成功しました。

一方、ニュージャージー州ブリッジウォーターのJCCは、ジム内イベントを柱に、コミュニティに焦点を当てることで、大流行前の基準を上回る勢いを見せています。フィットネスディレクターのジェス・キチュラは、「年4回のLes Millsのリリースはスケジュールに注目を集める柱になりますが、日帰り旅行や親睦会など、コミュニティの絆を深めるためだけの、直接フィットネスとは無関係の企画もしています」と話しています。

「私たちはイベントやマーケティングに感情に訴える個人的な工夫を加え、メンバーへの思いやりを言葉よりも行動で示すよう常に努力しています」

2. ソーシャルエクスペリエンスを加速させよう

活気あるイベントに加え、ジムは消費者が失ってしまったコミュニティや人との交流といったより基本的な日常的ニーズを満たすのに理想的な場所です。好調な回復を遂げたジムでは、ソーシャルな体験を充実させることが会員を再び増やす鍵になっています。

2021年グローバル・フィットネス・レポートによると、グループ・ワークアウトは現在、筋力トレーニングと有酸素トレーニングの両方をしのいでジムで最も人気のある活動になっています。そのため、多くのジムがグループ・ワークアウトに重点を置き、交流を深めると同時に運動の成果も出すことでリピーターを増やし業績を回復しています。

アラブ首長国連邦で急成長しているGymNationの共同設立者兼マーケティングディレクターであるアント・マートランド氏は、「ジムを再開して以来、ジムに戻りたいという会員が殺到し、新型コロナ以前の来場者数にほぼ戻りました」と述べています。

「グループ・フィットネスとコミュニティのパワーは本当に素晴らしく、これが業界全体の回復にとって大事な要素になると思います。隔離期間が長かったので、人々は活気あるクラスのスリルを待ち望んでおり、スペースを確保するために早くからスタジオの前に行列しています。この数ヶ月でこれまでで最高の新規売上を記録しています。」

3. スター級インストラクターの活用

社会的なつながりに対する強い需要が会員の施設への復帰を後押しする中、ジムの現場で働くスタッフも、回復のために重要な役割を果たすことになるでしょう。スター級のインストラクターは、ジム利用者がライブクラスを選ぶ際に最も重要な要素であり、音楽の質(24%)、クラスの種類(21%)を抑え、28%がそれを重視しているというデータがあります。質の高いインストラクターは、ワークアウト体験にさらなるモチベーションを加え、また交流を求める消費者の好みにも応えられるので、ライブクラス回復の重要な要素となっています。

新規会員を獲得するには、優秀な人材を確保することが特に重要です。ジムを検討している人の30%が、入会するジムを選ぶ際に「雰囲気が良いこと」を重要視しており、59%が「スタッフも検討材料」と回答しています。

ソーシャルワークアウトの普及に伴い、インストラクターが中心となりハードとソフトのスキルを組み合わせて楽しさと成果をもたらすことが期待されています。

多くの場合、新規会員がリピーターになるか、自宅でのトレーニングに切り替えるかはインストラクターの質によって決まります。インストラクターを大切にして、待遇を改善して正当な報酬を与えるようにすれば、インストラクターは会員の満足度を高めてくれるでしょう。

世界的な労働力不足があらゆる産業に影響を及ぼし始める中、経営者たちは優秀な才能を引き付け、スター人材を引き止めるための新たな方法を模索し始めています。

世界的に有名なジム経営者であるハーブ・リップスマン氏は、「誰を採用しても人件費が高くなるのであれば、ジムはリクルート戦略を刷新し、それぞれの市場やセグメントで最高の人材を確保することに切りえる時だと思います」と述べています。

「短期的には多少コストがかかるかもしれませんが、人を中心とした業界ですから、優れたスタッフと優れたインストラクターを持つことが、競合他社に差をつけることにつながります」

4. 会員にマーケティングをしてもらう

ハーブ・リップスマン氏は、ジムのソーシャルタッチポイントに注目することは、会員体験の向上につながると同時に、マーケティングにも有益と言います。

「私が長年管理してきたジムでは、グループエクササイズが売上の一番の原動力であり、ソーシャルメディアでの広まりにも大いに役立ちます」と彼は言います。

「お気に入りのトレッドミルやレジスタンスマシンについて話すためというよりは、素晴らしいインストラクターのいる素晴らしいクラスについて絶賛し、汗だくの自撮りを共有するために人々はFacebookやInstagramを利用するのです。これがジムの認知度と露出度を高め、将来のお客様の健全な供給源を維持するための大きな原動力となるのです」

では、クラブはどのようにスペースを飾れば会員にもっとシャッターを切ってもらうことができるのでしょう。

「ソーシャルメディア、特にインスタグラムはフィットネスを前面に押し出すのに大きな役割を果たしました」とフィットネスデザインの伝説的人物、ルディ・ファビアーノ氏は言います。「ワークアウトを紹介できる見栄えの良いスペースを作ることができれば、会員は喜んで写真を撮り、ソーシャルメディアで共有し、友人に勧めてくれます」。

「ジムの名前も書いてインスタ映えする壁を作り『今ここにいまーす。楽しいですよ、あなたも一緒にどう?』と会員がSNSに上げてくれるようになれば、会員はあなたのソーシャルメディアマシンの大切な歯車となり、マーケティングしてくれるようになるでしょう」。

5. イノベーションでワクワク感を

FIBO 2022の基調講演でフィリップ・ミルズは、大手ジムが既存施設内にブティックスタイルのスタジオを設置し、会員体験を向上させ、若い観客を引き付けている例を紹介しました。

フィリップは、すでにパンデミック前の会員数を超え、世界で最も収益性の高いクラブと言われているシカゴのミッドタウン・アスレチック・クラブの成功例を挙げ、クラブの会員数を拡大するには、デザインとプログラムの両面から新たなイノベーションに投資することが重要だと提唱しました。

フィリップ・ミルズは、「この2年間でジムの会員数が減ってしまったので、できるだけ早く会員数を回復させなければなりません」と話しました。「世界的な金融危機の最中でも、最新のiPhoneを買うためにアップルストアの前には人々が並んでいたのです。 最新の機器、エキサイティングな新しいコンセプト、クラブ内の店舗、シックでダイナミックな内装などを通して、世の中で何が起きていようと人々のモチベーションを上げるに十分な説得力を持つこと、それが私たちの狙うべき高みです」

6. ジムをゲーム化する

フィットネス、ファッション、音楽、エンターテイメントの文化的融合は、エキサイティングなコラボレーションや革新的な商品を生み出し、新時代の「エクサテイメント」(エクササイズ+エンターテイメント)に弾みをつけています。Welltodo 2022年度版消費者ウェルネス動向レポートは、フィットネスブランドはZ世代を中心としたダイナミックな動きを取り入れる必要があると指摘し、エクサテイメント」は注目すべきトレンドであるとしています。

「Z世代の86%が、新型コロナの流行が始まってから趣味がさらに多様化したと答えており、フィットネスブランドは、フィットネスをサイロ化したサービスとして考えるのではなく、エンターテイメントの側面から考えるべき時期に来ている」と同報告は述べています。

「全く新しい世代のために、ジャンルが交差し、クロスオーバーし、エンターテイメントが豊かな形で実現するスペースなのです」。

このトレンドの中で最もエキサイティングなものの一つがフィットネスのゲーム化で、音楽、映像、ウェアラブル、インストラクターが一体となって参加者に爽快なフィットネス体験を提供する没入型ワークアウトの新しい波が生まれています。

Fit XRやSupernaturalのような企業がこの分野に早期に進出し、Les Millsは、世界で最も人気のある武術ワークアウトをメタバースに持ち込み、スリリングなゲームワークアウトを行うBODYCOMBAT VRアプリを発表して、注目を浴びました。

ジムでの体験をゲーム化し、魅力的なフィットネス・チャレンジで話題を集めれば、このトレンドを取り入れることができます。うまくいけば、会員同士の交流が生まれ目的を共有できる素晴らしい方法となります。これ自体が会員のエンゲージメントを増やし、満足度と愛着を生み出すのです。

チャレンジは自分を高めたい、他の人に自分の価値を証明したい、勝ちたいという人の性質を利用するので、やる気を高めることにつながります。挑戦し続けること、つまりジムに通い続けることが、勝利への近道なのです。

7. 第2のスペースになる

パンデミックによってもたらされた決定的な変化のひとつに在宅勤務がありますが、これは今後も残る可能性が高いと考えられています。ハイテク企業のSlackが最近行った調査によると、新型コロナ収束後にフルタイムのオフィスワークに戻りたいと考えている労働者はわずか12%で、72%は今後ハイブリッド型のリモートオフィス勤務を望んでいることがわかりました。

オフィスと自宅の間にある「第3のスペース」としての位置づけを模索してきたジムは今、さらに上を行くチャンスを迎えています。十分なスペースがある施設では、オフィスから離れて仕事をしたい、ついでに便利なワークアウトもしたいという会員にとって「第2のスペース」になれる大きなチャンスがあるのです。

大型店舗や多くの専門店では、しばらく前からワークポッドを提供しており、多くのジムがこれに続き始めています。ジムへの来客を促し、ジムでの体験内容を拡張する素晴らしい方法であるだけでなく、「第2のスペース」になることで、デスクスペースやWiFiのレンタル、レストランやカフェでの追加消費など、付随的な収益につながる大きな可能性があります。

8. フィットネスの旅を再構築

素晴らしい体験を通じて会員の参加を促すことがこの記事のテーマですが、ジムは施設の外でも素晴らしい体験を提供し、関心を引き付けられるのです。

「ライブのリバイバル」が加速し、人々はジムに戻ることを喜んでいますが、ジム会員の80%がコロナ収束後も使い続けるつもりというデジタルワークアウトも無くなることはないでしょう。

つまり、ジムでのワークアウトと自宅でのデジタルワークアウトを組み合わせたオムニチャネル・フィットネスをコロナ後の世界は期待しており、大多数のエクササイズ愛好家(59%)が、ジムと自宅でのワークアウトを6対4で使い分ける方法を好んでいるのです。運営会社としては、会員の満足度とエンゲージメントの測定方法を完全に見直す必要があります。単にジムの出席率を追跡するのではなく、会員の施設とのすべてのタッチポイント(クラブのデジタルサービスを通じた自宅でのトレーニングやクラブアプリの使用も含む)を総合的に検討し、会員のエンゲージメントを正確に評価した上でより良くするための行動を取っていく必要があります。

「健康・フィットネス・ウェルネスのジムが採用すべき最も重要な戦略の一つは、従来の実店舗を越えて、会員にトータルなウェルネス・ソリューションを提供することです。今後の一流フィットネスクラブは、会員に完全なオムニチャネル・ソリューションを提供することになるでしょう」と、ニュージャージー州(米国)The Atlantic ClubのCOO、ケヴィン・マクヒュー氏は語っています。