パンデミックと共に過ごす日々の中で、健康とウェルビーイング(幸福で肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態)にとってフィットネスの果たす重要な役割は変わりません。弊社調べによると、成人の82%が今現在運動をしている、またはしたいと思っていることがわかっており、50%が今後12ヶ月でウェルビーイングにより注力していきたいと回答しています。
パンデミックの影響により生まれたフィットネストレンドは続き、クラブ内ワークアウトを自宅ワークアウトが補助する形になると思われますが、その中でも何が人気になるのでしょうか?
HIITの人気はさらに高まる
HIITはここ最近トレンド入りしていて、今最も人気があるワークアウトです(運動する人のうち32%が一番好きなワークアウトと回答)。更なるイノベーションのおかげで、人気と共に強度も高まると予想しています。
好きなクラスは変わらず
HIITの次にサイクルとダンスワークアウトが人気で、またあらゆるグループワークアウトの中で人気が高いのはLes Millsなどフィットネスブランドが展開しているものであることがわかりました(調査対象者の86%)。音楽、インストラクター、そして振り付け(コリオ)のクオリティがクラスの人気度に直結しているようです。そして、その好きなクラスがもしクラブで実施されなくなったとしたら、会員解約すると回答した人が58%いるように、会員ニーズを考慮しなければならないことがわかります。
「仕事しながら運動」スタイルの増加
柔軟な勤務スタイルや従業員の健康意識が高まっていることから、仕事の中にフィットネスを取り入れるようになっています。会社の福利厚生などでジム利用ができる人のうち59%がそれを活用しており、そのような待遇を受けられる人はそうでない人に比べ43%多く運動しているようです。それは仕事にも良い影響があり、生産性が上がり、時間の管理、仕事の満足度も上がっていると言われます。会社経営者はより多くのデジタルフィットネスオプション、報奨制度などを今後採用していくことでしょう。
初心者にとって楽しいフィットネス
パンデミックの影響でフィットネス初心者は増え(今では全市場の27%)、今後1年のうちに低負荷のベーシックワークアウトやバーチャルリアリティなどテクノロジーを駆使した新しいフィットネスオプションが市場を埋め尽くすでしょう。今こそフィットネスを始めるチャンスです!
今後取り入れるトレンド:LES MILLSクリエイティブコンサルタント、ベン・メイン
「VRトレーニングにはとても興味があります。ジムに行かずにワークアウトしたいと言う人にとってのこの選択肢を、私自身体験したいと思っています。
その他には、俊敏性、パワー、そしてスピードを養うスポーツトレーニング(特に屋外)にも挑戦してみたいと思っています。あとはタッチラグビーやパスケなどのスポーツを通じて、モチベーションと競走心を高めていきたいです。
ロックダウン中は仲の良い友達数人でアウトドアトレーニングをして、それがとても楽しかったんです!孤立を感じ、モチベーションを高めることがとても難しい時期ですが、少人数でトレーニングすると一つ上を目指す自分が出てくるのです。今後も、ビーチや公園などに場所を変えて、少人数トレーニングをやっていきたいと思います。
「マインドフルネス」をより深く意識することも心がけたいと思います。それには時間を割かなければならないので、もっとよく勉強してしっかり時間をかけてやっていきたいと思います。」
今後取り入れるトレンド:フィットネス研究者、ジンジャー・ゴッシャル博士
「VRフィットネスにはとても興味があります。今まで経験ないですし、私にとって新たなカーディオトレーニングオプションになります。新しいサービスなので体験者の声は限定されていて、継続率はわかりませんが、楽しそう!体験者の一部からは乗り物酔いになるという声もあり、万人受けするフォーマットではないかもしれませんが、私はジェットコースターやスリルが大好きなのでいい体験になると思い込んでいます!
また、もっとライブクラスに参加したいと思っています。パンデミック前は私のルーティンの80%はライブクラスだったので、やはりライブクラスが恋しいです。これからはライブ、ライブ配信、そしてLES MILLS+を活用したワークアウトのいいバランスを探したいです。
2022年は、パンデミック前後のルーティングを融合させる「変革の年」になると思います。そして、より多くの人がマインド&ボディを大事にし、ストレッチ、ヨガ、メディテーションに参加するでしょう。」
今後取り入れるトレンド:LES MILLS研究責任者、ブライス・ヘイスティングス
「健康リスク管理においてレジスタンストレーニングの重要性が語られていることをとても興味深く思っています。バランスの良い筋肉と骨密度に効果的だと言われていますが、最近の研究では死亡リスクにも深く関連していることがわかったのです。専門家の多くは、定期健診の際に握力テストの取れ入れを推奨しているように、レジスタンストレーニングには今後注目していきたいと思います。
“少ない努力で最大限の効果を”求めている私は、週2回のウェイトトレーニングではなく、週1回のトレーニングから最大限の結果を得たいと思っています。レジスタンストレーニングの場合、それぞれの筋肉群トレーニングの最初のセットで効果の60~70%得られると最近の調査では検証されています。
また、自宅勤務が続いているので屋外のエクササイズも重宝するようになりました。エクササイズ効果に加えて屋外で実施できるのは利点なので、今後も頻度を増やしていきたいと思います。
パンデミックを通じ、ストレスなどの免疫を含む様々な病気に対処するためには、身体を動かすことが有効であることがわかりました。今後、エクササイズはさらに普及し、フィットネス=ウェルネスと言う構図ができることでしょう。それによりさらにたくさんの人がフィットネスに参加するでしょう。」
今後取り入れるトレンド:理学療法士、LES MILLSテクニカルコンサルタント、ロブ・リー
「パンデミックによってエクササイズも制限されていたので、緩和された今、いろんなフィットネスに参加したいと思っています。屋外、ジム、グループフィットネス、仲間との交流、目標設定などはこれから積極的に取り組みたいと思っています。
ストレングスは定期的に行いたいと思っています。筋力をつけるのには時間と一貫性が必要で、Ceremony(一部地域で試験的に展開しているLES MILLSプログラム)などの筋力強化トレーニングに加え、フリーウェイトトレーニングも今後のルーティンに入れる予定です。全ての動きに役立つ“強さ”は健康と機能性に好影響を与えます。見逃しがちですが、あらゆる年代、スキルレベルにおいてストレングストレーニングの重要性が再び浮上してきている様子です。
フィットテック(フィットネスとテクノロジーを融合させたもの)をルーティンに入れることも続けて人気でしょう。私は健康とウェルネスのコーチングを研究し、ルーティンに忠実に、目標や成果を記録していくために活用したいと思います。アプリなどどんなプラットフォームであっても記録することはモチベーションにつながりますし、データもとても役立ちます。様々なオプションがあり、カスタマイズもできるため、あまりハードルを上げずにできるので、やることリストに加えておきます。」
今後取り入れるトレンド:フィットネス教育者、LES MILLSトレーナー、ディードリー・ダグラス
「私は”他の人と違うことにチャレンジ”を意識しています。精神的にも身体的にもさらに上を目指すための活動を選択します。少しチャレンジすることで、人生における変化への対応力も磨けると考えているのです。
ファンクショナルストレングストレーニングを改善するために、MovNat(日頃行う動作を主軸にした新しいトレーニング法)やケトルベルを取り入れようと思っています。ランニング、そしてハイキングやフリスビーなどもやってみたいです。
エクササイズはデンドライト(樹状突起と言う神経細胞の一部)を育て、反射神経も養います。視覚から得る情報を処理するために役立つ能力トレーニングは、アスリートの私にとってとても重要です。」