寿命を延ばす鍵はフラミンゴテストにあり?

フラミンゴのように片足で立つことは、あなたの年齢や健康状態とどのように関係しているのでしょうか?ある 研究によると、片足でバランスを取る能力は、寿命や健康の指標になり得ると言われています。では、あなたはどのくらいバランスを取れるでしょうか?

一般的に、老化は日々少しずつ進行するものだと思われがちですが、最新の研究(英語のみ)によると、必ずしもそうではないことがわかっています。様々な年齢層の男女を対象にタンパク質や代謝物を分析した結果、老化が加速する「時期」の存在が判明しました。特に 44歳と60歳 のタイミングで、老化が顕著に進むことが明らかになっています。

一方別の研究(英語のみ)では、筋力・バランス能力・歩行能力の低下が年齢に及ぼす影響についての調査が行われました。結果、年齢と片足で立つ能力の密接な関係性が明らかになりました。


知っていましたか?片足で立つ能力は年齢を重ねるごとに低下し、非利き足では10年ごとに平均2.2秒、利き足では平均1.7秒ずつ短くなると言われています。


片足立ちテスト(フラミンゴテスト)の重要性を示す、もうひとつの研究を紹介します。この研究(英語のみ)では、バランス能力の変化が死亡リスクの予測に役立つ可能性が指摘されています。ブラジルの研究者によると、片足で10秒間バランスを取れない中高年の場合、今後7年間で死亡するリスクが約84%高まることが指摘されています。これは、死亡率がほぼ2倍になる計算です。

バランス能力が低下すると、本当に死亡率は上がるのでしょうか?

バランス能力と転倒は深く関係しており、さらに交通事故に次いで2番目に多い偶発的死因として転倒が挙げられれます。仮に軽い転倒であっても、高齢者にとっては深刻な問題に発展することがあります。骨折による身体機能の低下や後遺症が原因で、最終的には死亡につながるケースも少なくありません。ただし、この研究では転倒自体が直接的死因であると特定はしていません。事実、調査期間中に亡くなった対象者の多くは、癌や心疾患、呼吸器系の疾患が主な死因でした

フラミンゴテストを試してみましょう

非利き足で片足立ちをし、手を腰に当てた状態で目を閉じます。どのくらいバランスを保てるかやってみましょう。

目安として、以下を目標にしてください。

・40歳未満:43秒以上
・40〜49歳:40秒
・50〜59歳:37秒
・60〜69歳:30秒
・70〜79歳:20秒
・80歳以上:5秒

フラミンゴのように片足で立つには、バランス能力が欠かせません。しかし、バランス能力と同じくらい重要なのが筋力です。バランスよく片足で立てるということは、下半身だけではなく全身の筋力がしっかりしている証拠です。実際、多くの研究によると、筋力が高い人ほど早死にするリスクが低いとされています。


「バランス能力を鍛える必要はあるのか?」と疑問に思う人もいるでしょう。答えは「イエス」です。American Heart Association(アメリカ心臓協会)は、バランストレーニングを「すべての人が行うべき4つの運動」のひとつとして推奨しています(他の3つは筋力トレーニング、持久力トレーニング、柔軟性トレーニングです)。さらに、バランストレーニングには、筋力アップ、姿勢の改善、怪我の予防に加え、パワーや運動能力の向上といったメリットもあります。

バランス能力を高める方法

片足トレーニングが鍵

シングルレッグスクワットやランジのように片足で行うエクササイズは、股関節や体幹の深層筋を鍛え、バランス能力を高めます。一方で、上半身の片側エクササイズ(シングルアームショルダープレスなど)は、プッシュ(押す)やプル(引く)といった動作で不要な体幹の回旋を防ぐため、抗回旋筋群が活性化されます。結果として、左右のバランスや筋肉の対称性の向上に役立ちます。

ヨガでバランス能力と筋力を強化

ダンサーズポーズやツリーポーズといったヨガのポーズは、バランス能力を鍛えるのに効果的です。ただし、これらをひとつの動きとして行うのではなく、シークエンス(流れ)の一部として行うことで、より自然なバランス能力を身に付けることができます。

Les Millsのクリエイティブディレクター、カイリー・ゲイツは、「ヨガポーズを他のポーズと組み合わせることで、背骨周りや筋肉が十分に温まります。そうすることで、ワークアウトの効果を最大限に得られるだけでなく、怪我のリスクも軽減することができます」とアドバイスしています。

BODYBALANCEのクラスでは、ダンサーズポーズのようなバランスポーズが適切なタイミングで組み込まれています。インストラクターの指導のもとで正しいフォームを学び、安全かつ効果的にバランス能力を鍛えることができるのです。

低負荷ファンクショナルトレーニング

LES MILLS THRIVEは、バランス能力を高め、生涯にわたって健康を維持するために開発された低負荷のプログラムです。柔軟性、筋力、コーディネーションを高める基礎的ムーブメントを組み合わせることで、下肢の推進力や安定性をもたらす筋肉群をターゲットに、バランスやコーディネーション、そして何より全体的な運動能力の向上を目指しています。