新しいプログラムへの期待が高まる一方で、「BODYJAMやSH’BAMと何が違うの?」「ダンスなの?ワークアウトなの?」「難しいんじゃないの?」などなど、様々な疑問を抱いているクラブ関係者やインストラクターも多いと思います。そこで、実際に各地のクラブでクラスが実施されている今、3人の日本人トレーナーにプログラムの詳細や自身が担当しているクラスの様子などを聞いてみました。
インストラクター歴など
Yushi(以下Y):Yushiです。LES MILLS DANCEの他にはBODYJAM、LES MILLS GRIT、BODYBALANCE、LES MILLS STRENGTH DEVELOPMENTを持っています。
Chie(以下C):永友千絵です。プログラムは、LES MILLS DANCE、BODYJAM、BODYBALANCE、LES MILLS CORE、LES MILLS SHAPESを持っています。インストラクター歴は17年です。ダンスは中学生の頃から興味がありましたが、ずっと部活をやっていたので、大学生になってからダンススタジオに通い始めました。友達とチームを組み、ヒップホップダンスをやっていました。当時は笑顔なしでエグく踊るスタイルが好きで、よく朝まで路上で踊っていました(笑)。そんな時、スポーツクラブで働いていた友人からの誘いで、インストラクターがどんな職業かわからないままBODYJAMのIMTに参加したんです。それが私のインストラクタージャーニーの始まりでした。BODYJAMとの出会いで、様々なダンススタイルの素晴らしさを知ることができました。
Kimi(以下K):土居希美子です。BODYJAM、BODYBALANCE、LES MILLS SHAPESを持っています。Les Millsの前はダンスのインストラクターをやっていたので、インストラクター歴で言えば20年以上。Les MillsはBODYJAMの導入からなので、17年とか?ダンスの前はシンクロ(アーティスティックスイミング)をやっていて、大学時代に水から陸に上がってクラブのショーケースやコンテストに出て、大学を卒業してから指導を始めました。ずっと踊っています。
Y:インストラクター歴は10年くらいで、(2人と違って)ダンス歴はありません。以前働いていたスポーツクラブでLes Millsプログラムを全て体験することになって、初めて受けたのがBODYATTACKだったんです。そこでグループフィットネスのおもしろさを知って、インストラクターになりたいなと思いました。そのあとすぐにBODYJAMを受けてハマって、昔から洋楽が好きだったのもあって初めてダンスをやりたいと思いました。スポーツ一家だったんでダンスの世界とか知らなくて、Les Millsとの出会いがターニングポイントですね。
K:Les Millsで人生が変わったのね。
「まだ最初のリリースさえ世に出ていない新しいプログラムにジャパンチームで携われたことにすごく感謝ですよね。多様性じゃないですけど、グローバルで盛り上げたいっていう意図を感じられて「がんばる!」っていう気持ちになりました」Kimi
LES MILLS DANCEの第一印象、そしてニュージーランドでのフィルミング
K:「LES MILLS DANCE」って名前がすごく魅力的で、うちらが経験してきたダンススクールみたいなものなのかな?って話をしていたことは記憶にあります。
Y:TikTokとかでダンスが流行っていたのもあって、SH’BAMとは違うゴリゴリなダンスかなって思っていました。(インストラクターとして)このまま同じことを続けていても迷走するかなと思っていたタイミングだったので、LES MILLS DANCEという新しいプログラムの話を聞いて嬉しかったです。不安みたいなものはなく、期待しかなかったですね。
C:LES MILLS DANCEという新しいプログラムができると聞いた時は、全容がわからなかったので、みんなで「どんなプログラムだろうね!?」とワクワクしていました。初めて映像を見た時は、様々なダンススタイルをシンプルに楽しめそうだし、プレゼンターの身体から湧き出るハイエナジーな感じがすごく印象的でした。
K:(フィルミングに)ダンスで選んでもらったっていう喜びがあって、まだ最初のリリースさえ世に出ていない新しいプログラムにジャパンチームで携われたことにすごく感謝ですよね。多様性じゃないですけど、グローバルで盛り上げたいっていう意図を感じられて「がんばる!」っていう気持ちになりました。
Y:ここ数年、ダンスプログラムのフィルミングに日本人が出ることはなかったので、もちろん嬉しかったですし、自分たちが出ることでインストラクターに夢を与えられたんじゃないかと思いました。
C:まずフィルミングに出演できると聞いて、ビックリし過ぎて泣きました。それと同時にプレッシャーも感じましたが、私たちが出演する意味や役割を深く考えました。フィルミング出演の情報が出た後にたくさんの応援DMを頂いたのですが、(アップスキル研修を受けるか)迷っていた方から「日本人が出るなら、私もLES MILLS DANEの資格を取ります!」という声もあってすごく嬉しかったです。「頑張っていい映像を届けよう!」という想いがさらに強くなり、それがフィルミング中の支えにもなりました。
「どこか自分を制限していた部分もあったけど、それを解放できて、『LES MILLS DANCE超いいじゃん!』って思った瞬間でした」Chie
Y:向こうに行って、音楽が流れたら自然と身体が動いてしまう文化なんだと思いました。どこか恥ずかしがってしまう日本と比べておもしろいなって。帰国後、速攻でクラスの参加者に文化の違いを伝えました。
K:プログラムディレクターにもたくさん質問していたよね?Yushiのコミュ力の高さは本当に素晴らしい。プログラムの深いところまで知ったうえでクラスをやりたいというのがすごく伝わった。
Y:「とりあえず英語を何とかせなあかん」というのがあったんですけど、「ダンスやからフィーリングで何とかなるやろ」という精神でいました(笑)。正直プログラムディレクターにどんな質問をしたのかは覚えていないんですけど、1つ心に残っているのは、他の歴史あるプログラムよりも、日本チームを含めて全員で方向性を作っていたことです。そのよさを全面に出して、インストラクターやお客さんに届けたいなって思いました。
C:リハーサルでは、みんなが様々なスタイルで踊っていたのですが、ベースとなる部分や揃えるところはしっかり揃えていました。でも、最後の100(一番大きく動くパート)では「パーソナリティを出して!」って何度もビアンカ(クリエイティブチーム)が言っていたのがメチャクチャ印象的でした。A型の私は、ビアンカのデモビデオと同じように踊るのに必死で……。周りを見たらみんなが心から音楽を楽しんでいて、それが素晴らしかったです。「(最後の100で)真似をすることは求められていないし、このままじゃダメだな」って思って、自分がどう表現をして、どうパーソナリティを出せばいいのかを考えさせられて、すごくいい経験になりました。どこか自分を制限していた部分もあったけど、それを解放できて、「LES MILLS DANCE超いいじゃん!」って思った瞬間でした。
他のダンス系プログラムとの違い
K:「何でもウェルカム!」「ダンスパーティーを楽しもう!」「どんなスタイルでもOK!」っていうSH’BAMと違って、LES MILLS DANCEはしっかり段階を経て、動きを覚えながら自分なりに追求していこうって感じ。「どう踊りたいのか」「どう表現したいのか」にチャレンジしていくようなイメージ。ダンススキルを磨きながら個性も磨いていく。
Y:BODYJAMは音楽とのコントラストがピカイチ。何度も練習をして振り付けを覚えて、それで達成感を味わえます。LES MILLS DANCEは、1曲1曲かっこいい音楽に合わせてシンプルに踊れる。すぐに踊れて、すぐに汗をかけるプログラムですね。
K:フィルミング本番の数日前に、振り付けがシンプルになったのが印象的だった。シンプルさにこだわって、覚えやすいけど追求したい人は追求できる振り付けってところに重きを置いているからだろうなって。
C:時間をかけて振り付けを覚えていき、気づいたら踊れている感覚になれるのがBODYJAMですね。達成感だったり、ダンサー気分を味わえます。LES MILLS DANCEは1曲完結で、メチャクチャ汗が出ます。ハイエナジーで、心拍数の上がり方もBODYJAMとは違いますね。だから、ハイエナジーが好きで、いつもBODYATTACKとかBODYCOMBATをやっている人もハマってくれています。あと、シンプルに動けるから、ダンスに慣れていない人でも参加しやすく楽しめます!
今持っているクラスについて
K:集客増が見込めるっていうのが一番の印象で、「ダンス」って響きが入りやすくしているみたい。BODYJAMが好きな人はSH’BAMに入らない傾向だったんだけど、LES MILLS DANCEだとやるのよ。多分、ダンスが好きな人もこだわりたくなる振り付けやからかなって思っています。シンプルなんやけどこだわれるから、追求していく感覚が好きなのかな?って。TRIVEでもBODYATTACKやBODYCOMBATの人が結構クラスにきますね。トータルでメチャ集客いいんです。最初は様子見からか7〜8割の参加人数だったけど、リリース3が登場してからはほぼ100%で埋まるようになっています。いろんな人が入りやすい。SH’BAMと比べて客層も違うからおもしろい。
C:BODYJAMやSH’BAMに参加されている方が半分くらいで、BODYCOMBATやBODYATTACKに参加されている方も半分くらいいらっしゃいます。毎週、参加してくださる皆さんと汗だくになりながら、自分のスタイルを見つける時間を楽しんでいます。ただ、元々私がBODYBALANCEをしていた枠でのクラスなので、以前BODYBALANCEに参加されていた方は半分くらいの方がこなくなっちゃったのも事実なので、いつか靴を履いて戻ってきてもらえるようにがんばります(笑)。
Y:最初は新しいものをやりたいって人が多かったです。Kimiさんが言っていたように、BODYJAMはやるけどSH’BAMをやらないって人がチャレンジしています。LES MILLS DANCEにはかっこよさや明確なスタイルがあって、BODYJAMしかやっていなかった人がきてくれるのはいいことだと思います。土曜日のレギュラークラスでは新しいお客さんも増えてきているんですが、いつも予約を取られへんていう。諦めちゃっている人もいそうで残念。
K:(LES MILLS DANCEを教えるようになって)「それぞれにそれぞれのスタイルがあっていいよね」って思うようになった。「自分がどうしたいかを考えてみて」っていうコーチングも入れるようになりました。これは他のプログラムにも置き換えられる。
LES MILLS DANCEはこんな人にオススメ! スタジオで待っています!
研究によれば、私たちは生まれながらにしてダンスをする素質を持っているみたいですよ!赤ちゃんが自然に音楽やリズムに乗っちゃっているあの感覚です!だから全員に!特に「私なんて……」って思っている人にこそ来てもらいたい!ぜひ体験してみて!
by Chie
全員!Les Millsは誰でもウェルカムなので、ぜひチャレンジして!
by Yushi
世代に関係なく誰でも! 音と一緒に身体を動かしたら気持ちいいやん?
by Kimi
「ダンスをやることによって他のプログラムでもパーソナリティを出すことができたり、自分らしさを見つけられるんじゃないかなって」Yushi
こんな人がインストラクターにオススメ
Y:以前、「SH’BAMを始めてからBODYCOMBATのスタイルが変わりました」って子がいたんですが、ダンスをやることによって他のプログラムでもパーソナリティを出すことができたり、自分らしさを見つけられるんじゃないかなって。今までダンス系のプログラムをやっていなかった人たちにやってほしいなって。BODYATTACKでもBODYPUMPでもサイクル系でも、表現力を高めるという面でチャレンジしてもらいたいです。
C:まず、プログラムの特徴でもある音楽やハイエナジーな感覚が好きな方。そして、私みたいに何かに制限をかけている方。どう表現し、どう伝えたいかを考え、解放できるプログラムでもあるので、新たな自分を見つけたい方にもLES MILLS DANCEをオススメします。あとは、大学を出た頃はダンスの仕事って現実的じゃないって思っちゃったんですけど、グループフィットネスインストラクターを通してダンスを仕事にできました。だから、ダンスが好きな人や、ダンスを指導してみたい方にもオススメしたいです!
K:前にYushiと話していたのは、専門学校に行ってクラスをやりたいよねって。「ダンスを職業にしたいけど、ダンスで食べていくのって大変」って不安が必ずつきまとうんですよね。選択肢の1つとして、グループフィットネスのダンスインストラクターっていいと思う。ダンス好きな子たちの延長線上にあって、自分の強みを活かせるし、「やってきたことは間違いじゃない」って自信にもつながるから、もっとLES MILLS DANCEを広めていきたい。BODYJAMに出会えたから今があるし、経験が活かされるのは嬉しい。うちのおかんも感動していました。
LES MILLS DANCEインストラクターのコメント①
広川 美有
プログラム:LES MILLS DANCE、BODYJAM、LES MILLS TONE
ダンス歴:あり
BODYJAMのトレーナーの方々がフィルミングに参加したのを見て、「すごい!かっこいい!」と興味を持ちアップスキル研修を受けました。(第一印象では)「たった45分でこんなにもたくさんのスタイルを楽しめるのか!」という驚きがありました。1曲ずつ違う世界にいるような雰囲気を感じられるのも魅力だと思います。ダンスをやったことがない方でも、それぞれのスタイルで楽しめる工夫がされているプログラムなので、クラスが終わったあとは皆様自信満々な表情です。我を忘れて思いっきり身体を動かしたい方、踊ることが大好きな方、音楽が好きで表現することが好きな方など、様々な方がクラスに参加しています。
LES MILLS DANCEインストラクターのコメント②
家城 和大(ジェクサー・フィットネス&スパ 東神奈川)
プログラム:LES MILLS DANCE、BODYPUMP、BODYCOMBAT、BODYATTACK、LES MILLS STRENGTH DEVELOPMENT、LES MILLS SHAPES
ダンス歴:なし
SH’BAMのライセンスを取得したことをきっかけにダンスレッスンに興味を持ち、「おもしろそう!」と思い研修を受けました。ダンス要素に加え、ところどころに隠されているトレーニング要素が心拍数を上げてくれます。一方で、ダンス未経験の私にとっては、シンプルな動きのおかげでハードルが下がりました。クラスにはダンス経験者も未経験者もいらっしゃり、アップと同時にワクワクした表情をされているのが印象的です。「また出たい!」「癖になる!」といった声を頂くことが多いです。LES MILLS DANCEは、老若男女が楽しめるワークアウトだと思います。動きに没頭でき、音楽が背中を押し、インストラクターがゴールまで導いてくれる。初めての方でも安心して参加できるのでオススメです!
満を持して登場したLES MILLS DANCE。今回インタビューに参加してくれたYushiは、LES MILLS DANCEでこれまで誰も持っていなかったLMQレベル9 を獲得しました。残念ながら座談会への参加はできなかったAnnaも同じくLMQレベル9を獲得したことを考えると、グローバルレベルにおける日本人トレーナーの存在感はとても大きなものです。今後さらなる注目が集まることでしょう。
アップスキル研修
5月21日(火)と6月26日(水)に、LES MILLS DANCEのアップスキル研修がオンラインで開催されます。こちらはBODYJAM、SH’BAM、LES MILLS BARRE、いずれかの本認定を2023年までに取得されている方が対象となり、参加費は無料となります。ぜひこの機会にお申し込みください。詳しくはこちらでご確認ください。