調査概要4:科学に裏付けされた健康とフィットネスの新事実

栄養補助食品が解決策にはならない理由、40代のフィットネスが非常に重要な理由、そしてトレーニング効果の妨げとなる何気ない行動などについてご紹介します。

40代に行うフィットネスが非常に重要である

Woman lifting weights

2つの新たな研究により、中年期にエクササイズを行うと健康的な生活をより長く送れる可能性があることが改めて明らかになりました。51歳から70歳までを対象とした1つの研究は、315,059名の長期間にわたる運動習慣について考察したもので、若い頃から定期的にワークアウトを行ってきた人は、運動していない人に比べて心疾患で死亡する確率が42%低く、ガンで死亡する確率も14%低いという結果が出ています。注目すべきことに、以前は運動していなかったが、40代で運動を始めたという人にも同じような効果が見られました。心疾患で死亡する確率は43%低く、ガンで死亡する確率も16%低かったのです。2つ目の研究は、平均年齢43歳の米国成人4681名の筋力に関するもので、中程度の筋力を持つ人は糖尿病になる確率が32%低いということが明らかにされました。ただし、興味深いことに、筋力がこれ以上強くてもさらにリスクを下げることには繋がりませんでした。

実証:サプリメントを常用しても、質の悪い食生活を改善することはできない

大多数の米国成人は十分な量の果物や野菜を食べておらず、米国成人の75%がそれを補うために何らかのサプリメントを摂取しているということが、様々な研究により明らかになっています。ところが、多くの人がサプリメントは必要な栄養を簡単に摂るための手段であると信じているにも関わらず、サプリメントはバランスの取れた食生活がもたらすメリットには敵わないということが、新たな研究によって明らかになりました。この研究では、ビタミンA、ビタミンK、亜鉛、銅などはいずれも早期死亡リスクの低下に関連があるものの、こうした栄養素を栄養補助食品で摂っても健康や寿命は改善しないということが強調されています。本物の食品によるバランスの取れた食生活が一番ということのようです。

座りすぎはエクササイズ効果を妨げる

51,896名を対象としたある調査によると、私たちが座って過ごす時間は増えていることが分かっています。2007年から9年間で、1日当たりの推定着座時間の合計は、若者では7.0時間から8.2時間に、成人では5.5時間から6.5時間に上昇しました。長時間の着座は、肥満、心疾患、ガン、糖尿病など複数の疾病リスクの上昇と関連があるとして長らく問題視されてきましたが、定期的に運動を行なっている10名の学生を対象とした新たな研究では、これまでとはまた別の問題を指摘しています。同研究では、運動を定期的に行なっている学生に、簡単な運動プログラムを受けさせる前に、座ったままの体勢を続けてもらい、着座時間を延ばすと有酸素運動がもたらす代謝の改善を妨げる可能性があることを強調したのです。

なぜ太陽の光を浴びないことも危険になりうるのか

これまで、日焼け止めをたっぷりと塗り、日光に当たらないようにすることが、皮膚ガンのリスクを減らすもっとも安全な手段であると考えられてきました。しかし最近の興味深い調査結果によると、日光を過剰に避けることもまた健康リスクと関連性があるようです。29,518名の女性を対象として20年間続けられてきたスウェーデンの研究によると、定期的に日光に当たって運動を行う習慣がある人は、日光を避ける女性に比べると死亡率が低いことが明らかになりました。定期的に日光に当たって運動する習慣のある女性の方が寿命が長いという結果は心疾患やガン以外の死亡率の低下と関連性があったという点は特筆すべきでしょう(高レベルでの日光暴露は今も皮膚ガンリスク増加と関連していると考えられます)。